2007/11/12(月)音響用抵抗 vs 秋月カーボン抵抗

このヘッドホンアンプですが、回路的には欠点はないのにどうにも歪み感が消えず、このバッファアンプとの間に越えられない壁がありました。FETを使っているだけで、仕組みはバッファアンプとまるで同じなのに差があるのです。

具体的にいうと、音のセバレーションが悪く、特に複数の音が鳴ったときにガヤガヤと混ざったようにうるさく感じます。

考えられる原因は2つ。

  • 秋月1円抵抗を使っているせい?
  • OSコンをケチって2つしか乗せなかったから?(前作は4つ)

なぜ秋月の1円抵抗を使ったのかというと、オペアンプのように大利得のない(微小信号のない)回路ではカーボン抵抗の発する熱ノイズなど全く問題になりません。なら別に音響用である必要はないのではないかと考えました。

OSコンが2つなのは単にケチっただけですが、前作アンプでLRの電源供給ラインの間に(チャンネルセパレートを上げようと)抵抗を挟んだとき音が悪くなった(音の元気がなくなった)ことがあって、電源の要因も捨てきれないなと。

「歪んだ音」がするのできっと抵抗だろうと思いつつも、はたしてたたが抵抗3個でこんなに音が歪むのか? という疑問の拭えず。長いこと悩みましたが、えいやっと音響用(非磁性)カーボン抵抗(タイヨームFTR33。1個30円)に載せ替えてみました。

そんなこんなで今試聴中なわけですが、正解でした。まるで音が違います。「音が変わりました、終わり」では面白くないので後日きちんと解析して記事にしますが、どうやら人間の耳は高調波歪み(THD)には鈍感ですが、混変調歪み(IMD)には超敏感なようです。

いい音を目指すならTHDなんか無視してIMDを追いかけるべきだと思います*1

*1 : もちろんTHDが1%越えるのはどうかと思いますが、0.1%以下なら気にすることはないと思います。