2021/06/18(金)壊れたホットプレートと近況

Twitterすらろくに書いていないことに気づいて、たまにはブログも更新しておこうという。

壊れたホットプレート

GP6000/GP9000の鍋型ホットプレート。

GP6000_1.jpg
GP6000_2.jpg

どこが壊れたかというと、温度調整用のサーモスタットが壊れて、常にオフになりました。

GP6000_3.jpg

しかもバイメタルが壊れたというよりは、バイメタルに使われている金属接点とバイメタルの接合部が壊れた(抵抗値が大きい)ようです。「はんだ付けして直してやる」と意気込んだものの、すぐに慌てて吸い取ったりしました。*1

修理部品のサーモスタットだけ売ってくれないか問い合わせてみたけど、当然無理でした……。

ここで思いついた

ホットプレートを改造して、リフロー装置にするのはみなさんおなじみですが、ホットプレートを改造すればホットプレートを修理できるんじゃないか?と(笑)

大容量リレースイッチとか、PTCサーミスタとか、5V電源はUSB 5V1A電源使えばリレーの駆動も楽だなとか、マイコンは慣れてるMSP430でいいかなとか、かなり真面目に検討したのですが……結局面倒くさくてやめました(苦笑)

というより、ホットプレートとして使用する場合は、使い勝手を考えると筐体内に収める必要があって、それをするのは結構な労力と気づいて買い直しました。

そして

壊れたホットプレートが余りました。電熱線は生きてて、サーモスタットをショートさせてあげれば使用できます。一度その方法で使用しましたが、電源の抜き差しが大変でした……。

つまりリフロー炉にはできそう。というわけで、もし欲しい人いたらあげます(先着で受付中)。

*1 : 熱源に使用する装置にはんだ付けは厳禁

近況

キットの品切れが長いこと続いてるので、いい加減再販しようかなと思い、どうせ再販するならと「PCM2704 DAC」を魔改造したり、TPA1517をオフセットで選別したりしてました。

pcm2704v2-test.jpg
tpa1517_check.jpg

詳細は後日記事にしますが、もう限界かと思っていたPCM2704 DACの音、更に良くなります。

あとATH-AD2000のプラグがめちゃくちゃ劣化してたので、交換しました。どうせなら4極に。

AD2000_plug-01.jpg
AD2000_plug-02.jpg

HPAキットとかずっと以前からGND分離4極を採用していますが(HPAmsBerryDACも)、実は4極端子のヘッドホンを持ってなかったので初めて試せました。

「音の分離がめっちゃくちゃ良い!」

……当たり前の感想でした(苦笑)*2

なんかヘッドホンのBTLが流行りみたいですね。BTLの一番のメリットって電源効率なのでGND分離で十分じゃないかと思うんですが*3、使ってる方の感想を聞いてみたい気もする。

マイコン触り

そういえば最近ESP32とかも触っているのですが扱いやすいですね。C++でマイコンファームが書けるとか何事ですか、という感じがする。ラズパイPicoといい、1000円以下でこのクラスのマイコンがごろごろ売られているのですから、すごい世の中になったものです。

Z80アセンブラを書いては紫外線で数分かけてEPROMを消していた時代が懐かしい。*4

*2 : 3極の共通GNDですと、ヘッドホンのインピーダンスにもよりますが、左右分離は80dBぐらいが限界(物によって60dBぐらい)ですので……。

*3 : 4回路分作るなら、2回路分作ってコスト倍にしたほうが結果よくなりそうというのもあり。

*4 : 今にして思えば当時すでにEEPROM搭載のPICが登場していたのになぜ誰も使わなかったのか。

RTSP(H264/H265) to MP4の超低遅延ブラウザ再生(配信)

はてブ数 2021/02/22 プログラム::TCP/IP

カメラ等で使われるRTSPストリームはブラウザとすこぶる相性が悪く、以前はFlashを使って親戚のRTMPが再生されたりしていましたが、もはや過去のお話。

最近は、分割した MPEG4 ファイルを連続再生する HLS や MPEG-DASH が主流です。しかし、すべてを数秒に分割する仕組みのため通信効率が悪くなってしまいますし、どうやっても遅延の問題が避けられません。

かと言って WebRTC はP2P用に設計されていて、ブラウザ間ビデオチャットには向いていますが、配信等の目的に使うことは難しく、そもそもUDPが使えない環境では動作もしません。

そこで超低遅延(1秒未満)のストリーミング再生(配信)システムを構築しました。

更新履歴

  • 2021/04/29 H.265/HEVCに対応。
  • 2021/04/21 エラー内容をHTML上で表示するよう変更。
  • 2021/02/22 初版。

デモ

デモを設置しています

rtsp:// で始まるURLを入力すると、RTSPをリアルタイムで変換を確認できます。残念ながら適当なフリーのRTSPソースがないため、各自ご用意ください(192.168.x.xxのアドレスで試す人が多いようですが、当然接続できません。グローバルIPを持ったRTSPサーバを指定してお試しください)。

  • Chrome および Firefox が推奨です。
  • 対応しているのは「H.264/avc1」か「H.265/hvc1(HEVC)」ストリームのみです。
  • デモはセキュリティのため以下の制限を加えています。
    • RTSPパスワード認証は使用不可に設定しています。
    • RTSP接続ポートは 554 のみに制限されています。
    • 再生時間は60秒に制限されています。
  • 「WebSocket Server Down」と言われた場合は、変換サーバの起動忘れなので、コメント or ご連絡ください。
  • デモですので、常識の範囲内でご利用ください*1

WebCodecsにも対応しておりますが、現時点で対応しているChrome M90*2ではすぐに再生が止まってしまいます。*3

*1 : 外部から利用する等はやめてください。ログは取っていますので発見次第対処します。

*2 : chrome://flags から #enable-experimental-web-platform-features を設定する必要があります。

*3 : M90時点ではVP8以外はまともに動かない模様。

仕組み

rtsp_to_mp4.png

RTSPサーバに接続して、リアルタイムでmp4に変換しています。コンテナ(フォーマット)を変換していますが再圧縮しているわけではないので高速に動作します。ffmpegを使っても同様のことが可能ですが、ffmpegでは変換過程で数秒程度の遅延が発生します。

ffmpeg -rtsp_transport tcp -i rtsp://<ip_address>/path -c:v copy -an -movflags empty_moov+omit_tfhd_offset+frag_keyframe+default_base_moof -f mp4 pipe:1

mp4に変換されたデータを WebSocket 経由でブラウザに送信し、受け取ったデータを JavaScript で MediaSource に入力し、VIDEOタグで表示しています。

let sourceBuffer;
const ms  = new MediaSource();
ms.addEventListener('sourceopen', function(evt){
	sourceBuffer= ms.addSourceBuffer('video/mp4; codecs=avc1.64001E');
});

const VIDEO = document.getElementById('video');
VIDEO.src   = window.URL.createObjectURL(ms);

const ws = new WebSocket('ws://example.com/');
ws.binaryType = "arraybuffer";

ws.onmessage = function(evt) {
	sourceBuffer.appendBuffer( evt.data );
}

実際はもう少し複雑ですが、フロントエンド(JavaScript)では難しいことはしていません。デモページ内のソースに、スクリプトが全部書かれていますので、興味のある方はご覧ください。

変換サーバは?

今のところ非公開です。興味のある方はメール等でご連絡ください。ライセンス等する予定です。

まとめ

  • 映像が目的だったため、今のところオーディオには非対応です。
  • H264の圧縮も伸張もしていないので、H264がらみの特許問題は起きないはずです。
  • Windows Media ServerやReal Serverがそうだったように、将来的にはRTSPが廃れるか、ブラウザがRTSPやRTSPライクな何かをサポートして状況は変化するように思います。

参考文献

  • html5_rtsp_player
    WebSocket経由でRTSPサーバにアクセスし、JavaScript側でRTSP通信をしながらmp4を再構成しています。原理的には似ていますが、サーバ/クライアントでの処理分担が異なります。サーバはNode.jsで書かれていますが、30行程度のスクリプトでサーバを自作することも可能でした。

2020/10/04(日)Huawei nova lite に Android 10(LineageOS 17.1)を入れる

前提条件

  • Oreo以降にアップデート済
  • ブートローダーアンロック済

カスタムカーネルを導入している場合は、作業前に必ずストックROMカーネルに戻しましょう。*1

*1 : いろんなROMを試しても起動せず、数時間ハマったらしい……

導入手順

概ねLineageOS 17.1の記事に書いてあるとおりです。

  1. OS本体とパッチをダウンロードします
  2. Honer P9 lite用のTWRPを焼く(相変わらずP8 Lite用はイマイチ
    fastboot flash recovery_ramdisk twrp-3.4.0-0-prague.img
    
  3. zipを解凍して出てくるOS本体を焼きます。
    fastboot flash system system.img
    
  4. リカバリを起動します。
  5. Wipe → Advance → System → Change File System → Resize File System
  6. cache等を wipe(消去)します(Wipeデフォルト)。
  7. 必要に応じてWipeから Format Data します。消去するとアプリ等の情報はすべて消えます。*2
  8. https://opengapps.org/ から ARM64 10.0 の nano か pico を落とし、TWRPからUSB(MTP)で接続するなどしてSD等に転送します。
  9. 転送した gapps を焼きます。
  10. los_patches_prague.zipを焼きます。
  11. 再起動します。

*2 : 消去したほうが確実ですが、しなくてもきちんと動作することもあります。

その他

関連記事

2020/10/01(木)Sambaでファイルコピーに失敗し 0x80070032 エラーになる

Windows10からファイルをコピーしていると「予期しないエラーのため、ファイルをコピーできません」「エラー 0x80070032: この要求はサポートされていません」と表示される問題。

エラーの状況

  • コピー元: Windows 10
  • コピー先
    • Samba Version 4.9.5 on Linux
    • Filesystem NILFS2

この状況で大量のファイルをコピーしていると、一部のファイルやフォルダでエラーが発生します。

samba_0x80070032.png

ログの調査

  • Windows 7では起きていなかった。
  • Samba側のファイルシステムがext4だと起きない。

「log level=10」に設定して、ログを確認しみました。

set_ea_dos_attribute: Cannot set attribute EA on file AU.txt: Error = サポートされていない操作です
open_file_ntcreate: FILE_OPEN requested for file AU.txt and file doesn't exist.

ファイルの作成に失敗しているような感じです。

原因

Sambaは「store dos attributes = yes」のときに、DOS attributeと呼ばれるファイル属性を維持したままファイルを保存しようとします。

DOS attributeとは、Windows登場前の大昔に存在したファイル属性で、古くは「R,S,H,A」の4種類がありました。Windows時代になって不要となったものだと思っていたのですが、知らない間に拡張され続けていたようです……。

Windows では attrib コマンドによってファイル属性(DOS attribute)を確認または変更できます。*1

samba_attrib.png

このうち、比較的最近拡張された「X, P, U」属性があると、NILFSはこれらの属性値に対応していないためコピーに失敗します。

*1 : エクスプローラーのファイルのプロパティからでも確認できますが、その場合、なぜかX属性は表示されません。

解決策

smb.confに以下を設定します。

	store dos attributes = no

この設定のデフォルトは元々 no だったのですが、Samba 4.9(2018年9月)以降で yes に変更されています。

ext4等のファイルシステムは対応済のようですが、NILFSのようなメジャーではないファイルシステムを使用しているとこの問題に当たるかと思いますので、記録として残しておきます。

雑感

SambaはNTFSのファイルアクセス権限(NT ACL)等、ファイル属性をなるべく維持するように作られていて、ファイルシステム側もそれに対応できるよう拡張されてきた歴史があります。user_xattrでググると色々出てきます。

Linuxのシステム構造の中に、NTのアクセス権限やDOSのファイル属性が残るというのも不思議な感じですが、それが災いしてしまった事件でした。

どれだけ検索しても(海外含め)同じ不具合踏んでる人がいないので苦労しました……。