2011/03/02(水)頒布とかいろいろ

PCM2702-v2 DACキット頒布します

お待たせしましたこのDACのキットです専用ページから辿ってください。去年の8月登場で大分時間が経ってしまいしたが、その分回路がチューンナップされたので結果的にはよかったのかなあ(笑)

早く「そんなに音良くないじゃん」などの率直な感想をお聞きしたいところです。

初回は委託ではなく直接頒布になります。次回以降は部品の確保すらしていないので、今後については頒布するかどうかを含め未定。*1

*1 : 反響次第で考えます。

PCM2704DAC

某所委託品ですが、来週後半には再入荷予定です。今度は40台ぐらい用意してありますので、すぐにはなくならないと思いますが(^^;;

その他

先月は2702DAC/2704DACのハンダ付けやら袋詰めやらでいっぱいいっぱいでした。基板も新規にいくつか起こしましたし。DCDCのような小物も作ってますので、またそのうちお知らせ出来ると思います。

すぐにというわけではないですが、TPA3110D2あたりを使用したD級アンプでもつくってみようかなと思ってますが、D級のICって色々ありすぎてどれがいいやら悪いやら(苦笑)。端から試していたら途方も無い時間が必要なので困りものです。

でもTPA1517には敵わないような気がしてイマイチ気が乗らないのはあったりなかったり(^^;;

2011/02/24(木)これぐらいやっとけ ~Linuxサーバのセキュリティ設定~

管理中のサーバで行っているセキュリティ設定を公開します。本当はこういうことを公開するのはよろしくないのですが、脆弱サーバが氾濫している現状そこが踏み台となってsshアタックされるのも迷惑極まりないので、最低限やっとけという内容でまとめました。*1

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2011/02/21(月)ECPU 0.1uFとECHU 0.1uFとカップリングコンデンサ

某DACのオペアンプを載せ替えて色々遊んでいたのですが、DACの音が向上してきたためTPA1517アンプ(加筆済)で音質比較するのが厳しくなってきました。そこでキット版より音が悪いユニバーサル基板回路をあれこれ改修してたのですが、分かったことを少しまとめておきます。

TPA1517アンプの回路図

tpa1517amp.png

  • C1はMuse FGの2200uF/16Vを使用しています。
  • C5/C6はECPU 1uFです。

フィルムコンの解説

いずれもパナソニック製チップフィルムコンデンサ。

  • ECPU 高性能フィルムコンデンサ。素材はプラスチック(PS)。素材が同じではないけど、音は昔あったスチコン(プラスチックコンデンサの1種)の現代版と思って問題ないかも。
    • ECPU 0.1uF/16V : 2012サイズ。50円ぐらい。
    • ECPU 1uF/16V : 3225サイズ。100円ぐらい。
  • ECHU 超高性能フィルムコンデンサ。どうすごいのかはメーカー解説を参照してもらうとして、感覚としてはECPUよりワンランク上。素材はプラスチックの一種でポリフェニレンサルファイド(PPS)と言うらしい。音で言うとずば抜けた低ひずみ。
    • ECHU 100~2700pF/16V : 1608サイズ。LPFに重宝。50円ぐらい。
    • ECHU 0.1uF/16V : 3225サイズ。100円ぐらい。

パスコンで音が変わるか

C3,C4にECPU 0.1uFでパスコンを打ちました。0.1uFのパスコンは昔から非常によくやられますが、それほど効果があるのか疑問でした。結果明らかに音がよくなりました。

3端子レギュレータ1次側にも10uF/1uF/0.1uFの積セラを入れたのですが、この部分だけ単独で試さなかったため効果は未確認。多少は効果あると思います。*1

*1 : 音がキンキンしてしまうので、2次側に積セラは厳禁。

カップリングコンにパラ挿入

個人的にはカップリングコンを全く使わないのであまり知らなかったのですが、電解コンデンサなどのカップリングコンに「ECPU 0.1uF」などをパラ挿入すると音質が大きく改善します。(電解コンはどうしても高域が苦手/固体コン除く)

ECPU 1uFにも同じことができるという話を耳にし、C5,C6のECPU 1uFと並列にECPU 0.1uFを付けたところ、明らかに音質が改善しました。

ECPU 1uFはフィルムコンデンサでもともと(電解と比較して)高周波特性が優れます。そこに0.1uFを付けて変わるものかと半信半疑でしたが、かなり驚きました。0.1uFがちょうどいいかは分かりませんが、0.01uFでは改善効果は弱くダメでした。

ECHU 0.1uFを使ってみる

ECHUの100pF/330pFはDACのLPFで使用して、知っている小容量フィルムコンの中で一番音質が優れていることは実感していました。容量が大きいとどうなるのか興味が湧いてECHU 0.1uFを購入してたものの何ヶ月も放置されていました。

C5,C6につけてあるECPU 0.1uFのうち、C5だけECHU 0.1uFに交換してみました。音声信号ラインとはいえたった1箇所です。差はハッキリと現れました。音がおとなしく丸くなったような感じです。

正直期待はずれかと思いましたが、さらに念入りに比較していると面白いことが分かってきました。

  • ECHU 0.1uFのほうが音のまざりが少ない
  • ECHU 0.1uFのほうが音の空間上の位置がよく分かる(演奏場所の奥行きまで分かる)

LT1037ACNを使ってる時も感じることなのですが、ボーカルなどの張りが消える傾向があります。だから聴きなれた音と比べると若干違和感があったりするのですが、聴き馴染んでくるとこの音の良さが分かってきました。

まとめ

  • 0.1uFのフィルムコンでパスコンを打つと音がよくなる。
  • カップリングコンにも同じことができる。
  • ECHU 0.1uFの性能は恐ろしい(笑)

こんな話をしたら早速「ECHU 0.1uFはちょっとなあ……。ECPU 0.1uFのほうがいい」というツッコミが来ました(苦笑)

何をもって音が良いとするかは人それぞれですが、このブログでは一貫して

複数の音が混ざらないことを最優先する

ので(苦笑)*2*3

ECHU 0.1uFに変更したときもう1つ感じたことがあって、それは「わずかに音が小さくなった」ということでした。経験則として、ボリュームをいじってないのに音が小さく感じたときは大抵複数の音が混ざらない方向に進んでます(ハイ上がり等で帯域バランスが狂ってない限り)。

ECHU 0.1uFよかったらお試しください(苦笑)。でも入手が面倒*4なので何がなんでも試す必要はないし、そこまでするものでもありません。ECPU 0.1uFで通常は十分すぎます(^^;*5

*2 : 結局のところ、ほとんどの音質劣化の原因は複雑な帯域が織り成す混変調じゃないかと思っている。

*3 : 思うにECHUやLT1037ACNといった部品を活かすにはそれなりの回路が必要で、部品の組み合わせや回路によっては別の選択をしてある程度音作りをしたほうが好まれそう。

*4 : 聞いた話では50V品は若松にあるらしい……。大きすぎる気もするけど。

*5 : そういえば、色々とチューニングをしてるとサイトの方向性とは違うけどこれはすごくウケが良さそうだって音に出会うことが多くて(苦笑)。最近はなるべく「こう変更すると好きな人は多いかも」と書くようにしています。

最新情報 2011/07/28

その後、TPA1517アンプTPA3110D2 D級アンプの比較試聴の為に色々やっていたらもっと良くする方法が見つかりました。

  • ECHU 0.1uF + ECHU 0.01uF + ECHU 0.001uF(=1nF=1000pF)
  • ECPU 0.1uF + ECHU 0.01uF + ECHU 0.001uF(=1nF=1000pF)

ECPU 0.1uFとECHU 0.1uFは単体ではECHUの音が良いですが、更に 0.01u + 0.001u をつけるならどちらでもさほど変わりませんでした。「ECHU 0.1uF」は3225サイズと大きくて邪魔なので後者の組み合わせが使いやすいと思います。

試した場所は以下の2パターンです。

  • 入力カップリングコンデンサ(hot側/cold側)
  • 電源のデカップリングコンデンサ(Vcom等の中点含む)

どちらの場合も、「ECHU/ECPU 0.1uF」「ECHU 0.01uF」「ECHU 0.001uF」のいずれか1つだけ付けた場合も、いずれか1つだけ外した場合も、すべてのケースで聞いて分かる差がありました*6


電解コン(OS-CON)だけで何もついてないところに「ECPU 0.1uF + ECHU 0.01uF + ECHU 0.001uF」をつけるのと、回路や主要部品が変わったかのような劇的な変化を生みます。もっともお値段も3つで100~150円ぐらいしますけど(^^;

今後はこの3つのフィルムコンの組み合わせをベースに色々つくろうと思いました。

*6 : ちなみにECHU 100pFも試しました。差は認められるものの0.1uF~0.001uFの3つに比べると大したことはないという感じです。

2011/02/03(木)Debian 5.0 で Postfix の設定メモ

インストール

# apt-get install postfix dovecot-pop3d

dovecotも使うので入れますが、この記事では解説しません。

設定

Maildir形式に設定

# メールのFQDN
myhostname = xxxx.dom
# 受信するドメインの一覧
mydestination =
  example.net,
  example.dom,
  localhost
relayhost =

alias_maps = hash:/etc/aliases
alias_database = hash:/etc/aliases
myorigin = /etc/mailname
append_at_myorigin = yes
# コメントアウト(ここが有効だとMaildirにならない)
#mailbox_command = /usr/bin/procmail -a "$EXTENSION"

mynetworks = 127.0.0.0/8 [::ffff:127.0.0.0]/104 [::1]/128
recipient_delimiter = +
inet_interfaces = all

# セキュリティ用のVersion等を隠す
smtpd_banner = ESMTP unknow
# メールdirに
home_mailbox = Maildir/
# メールボックスを無制限に
message_size_limit = 16777216
mailbox_size_limit = 0

バーチャルドメイン

複数のドメインがあるとき、ドメインごとに受信ユーザーを変更することができます。

main.cfの設定

virtual_alias_maps = hash:/etc/postfix/virtual

/etc/postfix/virtualの作成

foo@example.com		bar
foo@example.net		xxx@other.dom

ここからデータベースを生成します。

# postmap /etc/postfix/virtual

"portmap"ではなく"postmap"であることに注意してください。これは、sendmailにおける以下のコマンドとほぼ同じ意味です。

# cd /etc/postfix
# makemap hash virtual<virtual

/etc/postfix/virtual.dbが無事生成されたら再起動してください。/etc/aliasesと同様に、これらのファイル更新時は再起動は必要ありません。*1

virtualの生成コマンドを忘れそうなら、Makefileを置いておくのも手です。

# Makefile
virtual.db: virtual
  postmap virtual

*1 : .dbファイルの再生成は必要です。

SMTP Authとmutt

2010/12/22(水)C79とかの告知

strvさんのサークルが出す「電子工作本「HPA&Analog vol.4」」に寄稿しました。寄稿内容は仮想GND(レールスプリッタ)に関するまとめ記事みたいな感じです。5ページほど。

PCM2704DACを委託

普段は「いつもの委託先(笑)」が落ちたらモノは出さないことにしてるのですが、今回は当落発表前に先にキットの梱包まで済ませていたので(^^;;strvさんにお願いして、PCM2704DACのキットを委託させてもらえることになりました。

  • 頒価 8000円(必要部品全部付。ケースなし)

ビスパさんで9800円で委託頒布しているキットとほとんど同じものですが、電解コンデンサがKZHだったり(アナログ部OS-CONは一緒)、1つだけ多く部品が入っていたり、記憶がたしかなら(^^;)2012チップコンデンサがハンダ付け済だったりします。

PCM2702DACとか色々

年内は間に合いませんでした、ごめんなさい。ケース以外部品は揃ってるんですけど、部品がそろったら満足してしまった(苦笑)

来年1月末にはなんとかしたいなーという希望的観測。

そういえば、TPA1517アンプ(スピーカーアンプ)キットも委託再開してます。


来年はヘッドホンアンプも1つ出したいところですが、前のキットの在庫もまだまだある(笑)のでそのうちにかな。結局ケースがろくなのないんですよね。タカチのGHAシリーズがいいかなあと思ったんだけど、基板取付台座が極めて邪魔という相変わらずどこか抜けたようなケースばかり作るし。

ちなみにHPAのキット、基板だけ頒布したらほしい人居る?