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2007/02/04(日)Windows Media Service(WMS) 代替サーバ wmrelay
wmrelayって?
Windows Media エンコーダ(WME9)には小規模なライブ中継機能(ストリーミングサーバ機能)を持っていますが、最大接続数に制限があり*1、中継元のアップ回線が細いといろいろと不都合が起こります。
Windows Media Services(WMS) などを用いて大規模な中継を行ったり、icecastのように複数の協力者で大規模中継を試みたいところですが、WMS は Windows Serverにしか付属せず、高い上に Windows を外部向けサーバとして運用させるのも気乗りしません。
wmrelay を利用すれば、Linux、FreeBSD、通常のWindowsマシンなどで誰でも手軽に中継サーバを実現できます(mmsプロトコルは非対応です)。協力者を集めれば大規模中継も簡単に行えます。
ダウンロード
ライセンス:GPL (Version 2 or later)
- wmrelay.zip Version 2.13
- (Windows) wmrelay.exe を実行(ファイル単体でok)
- (Linux/FreeBSD) wmrelay.pl を Perl 5.8.1 以降で実行
変更履歴
- Ver2.13 2010/04/10 -b オプションの追加。バッファディフォルトを 64 に変更。
- Ver2.12 2009/08/24 [Windows] EXE化をActivePerl5.10ベースにしました。
- Ver2.11 2007/03/08 [Windows] GUIで動作しない不具合を修正しました
- Ver2.10 2007/02/13 [Windows] GUI操作画面を作成
- Ver2.01 2007/02/05 Mac等で動かない問題を修正(Thanks to RXさん)
- Ver2.00 2007/02/03 全面書き直し。pushサーバ機能追加
- Ver1.00 2005/06/07 初公開
Linux/FreeBSD等での動作
Linux, FreeBSDなどではPerl 5.8.1以降でithreadが有効なものが必要です。.plをWindows環境(GUI)で使用する場合は、GUI-Loftのインストールが必要です(参考サイト)。
「perl -V」として実行したとき「useithreads=define」と出力されればOKです。
~$ perl -V Summary of my perl5 (revision 5 version 8 subversion 8) configuration: <中略> hint=recommended, useposix=true, d_sigaction=define usethreads=define use5005threads=undef useithreads=define usemultiplicity=define
動作確認
- エンコードソフト:Windows Media Encoder 9 (WME9)
- 再生ソフト:Windows Media Player 6.4*2/9.x, Winamp, MPlayer(Linux)
- wmrelay動作環境:FreeBSD 6.2、Ubuntu 6.10(Linux 2.6)、Windows 2000
音声のみ、動画再生共に確認してます。
使い方
wmrelayはコマンドラインから起動します。使用例は次のようになります。
- 配信元 http://192.168.1.50:8888/
- 送信ポート 標準値(8080)
wmrelay http://192.168.1.50:8888/
- 配信元 http://test-stream.dyndns.org:8080/
- 送信ポート 8000
wmrelay -p 8000 http://test-stream.dyndns.org:8080/
- 配信元 http://test-stream.dyndns.org:8080/path/file.asf
- 送信ポート 9000
- 最大接続数 200
wmrelay.pl -p 9000 -m 200 http://test-stream.dyndns.org:8080/path/file.asf
オプションの解説
-h | コマンドラインヘルプを表示します |
-c | CUI(GUIをオフにして)使用します(Windowsでの動作時のみ) |
-p [num] | 送信に利用するポート番号を指定します(省略時:8080) |
-m [num] | 最大接続数を指定します(省略時:100) |
-b [num] | バッファサイズを指定。16,32,64,128,256,512,1024 どれか(省略時:64) |
-l [file] | ログファイル名を指定します。%p はポート番号で置き換わります |
-f [file] | プッシュサーバモードでのパスワードファイルを指定します(後述) |
-a [pass] | プッシュサーバモードでのパスワードを指定します(後述) |
-s | リレー元からのパケット受信情報を表示しません |
-d | デバッグ情報を表示します |
最大接続数の目安
回線速度(アップ速度)をストリームのビットレートで割れば目安がわかります。スピードテストサイトなどで「Upload Speed」を計測してみてください*3。
「アップ速度:0.5Mbps ストリーム:136kbps」の場合0.5*1024 / 136 = 3.7647... (connections max)端数は切り捨てて(必ず切り捨てること)3人が理論限界です。
「アップ速度:12.58Mbps ストリーム:226kbps」の場合12.63*1024 / 226 = 57.226... (connections max) 57人が理論限界ですが50人程度にしておくほうが無難です。
push配信モード
ストリーム受信元URLを指定しないと、wmrelayはpushサーバモードで動作します。このモードでは中継クライアント(Windows Media Encoder9)から中継要求(サーバへのプッシュ要求)があった際に中継が開始されます。
中継先ポートには配信に利用するポート(-p port_number)と同じ番号を指定します。公開ポイントは適当で構いません(wmrelayは公開ポイントを無視します)。
また1つのプログラム(1つのポート)につき同時に1つのストリームのみが中継可能です。パスワードを指定しないと誰でも中継可能となりますのでご注意ください。サーバを止めるときは CTRL-C を何度か押してください。
共通パスワードモード
ユーザー名に関わらず、特定のパスワードを入力したクライアントの接続をすべて受け付けるモードです。パスワードは起動時に次のように指定します。
wmrelay -a password
ユーザー別パスワードモード
起動時にパスワードファイルを指定することで、ユーザー別のパスワードを設定します。
wmrelay -f password_file
パスワードファイルは「ユーザー名=パスワード」という書式になります。
# この行はコメントです user1=pass1 user2=himitsu
パスワードの設定されているユーザーが居ない場合や、パスワードファイルがない場合には、誰でも中継可能になりますので注意してください。
クライアント(リスナー)の使いかた
例えば、10.11.22.33 というIPのマシンにおいて、標準状態の 8080 で中継した場合は、クライアントは次のようにアクセスします。
http://10.11.22.33:8080/
ブラウザから .asx ファイルを経由して表示させたい場合は、ブラウザで次のアドレスにアクセスするよう指示します。
http://10.11.22.33:8080/relay.asx