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2007/11/13(火)積層セラミックコンデンサはオーディオに使うべからず
このヘッドホンアンプをよくよく観察すると超高域(10MHz以上。測定できず)で20mVppぐらい発振してました。OSコンは高域特性優れているのでフィルムコンを抱かせなくても大丈夫と思ってたんですが、ちゃんと特性みないとダメですね。
この図はメーカー配布のOSコン仕様書からの引用です。1Mぐらいを境にインピーダンスが上昇しています。この影響で高利得のソースフォロワ(エミッタフォロア)で発振してしまいます。負荷低減抵抗はあまり付けたくないので、電源にフィルムコン0.1uFをパラに抱かせたら落ち着きました。*1
しかし20mVの超高域発振だと聴いてても全くわからない。
積層セラミックコンデンサの音質
改造後しばらくして試聴してたら、フィルムコンのつもりで何を血迷ったのか積セラが付いてる(汗)。聴いてて金属音がやけにキンキンするんでおかしいなと思って気付きました。
調べてみると積セラの誘電体は高域での歪み特性がひどいらしくこれがキンキン音の元凶のようです。カップリングコンではなくても、デカップリングコンデンサ(電源コンデンサ)にパラに抱かせた(並列に接続した)だけなのに、積セラの音がしてしまうとは……。
たしかに信号ラインほどシビアではありませんが、電源だからと手を抜くとダメなんですね……。*2
追記
フィルムコン(0.022u)に変えたらキンキンは直りました。共振を防ぐ意味ではOSコンに抱かせるよりも、同じ型のOSコンをパラにする方がいいとは思いますが、手元にないので。
さらに追記
回路をいかに改造しても今一歩音が悪いので(一度に複数の音が鳴ったとき音が混ざる)、最終的にフィルムコンを外しました。コメント頂いた通り、下手に抱かせるのは禁物のようです。
2020/06追記。電解コン(OSコン含む)だけでは高周波特性が足りなすぎるので、ほとんどの場合で0.1uFのフィルムコンを並列に付けています。
参考資料
- オーディオ品質を高めるための コンデンサの選び方 - 歪みの原理