2012/10/03(水)ソフトウェアな日々

少々優先度の高いやることがあったりして、最近はハードウェアいじりはからっきしです。なんかごめんなさい。特に電子ボ……(汗)

低電圧ヘッドホンアンプキット

委託分在庫終了したようです。手元にも在庫はありませんので、これにて頒布終了となります。

キットを利用した方も、ユニバーサル基板で作っていただいた方も、大変多くの方に製作していただき本当に光栄です(^^ 低電圧ヘッドホンアンプの記事を書いた当初はここまで皆さんに作って頂けるとは思ってみませんでした。ありがとうございます。

ほかの委託物はこちらから見られますし、PCM2702-v2もまだ少し残っていますので、こちらもよろしくお願いします(夏頃に音質アップしてVer2.32+になっています*1)。

*1 : 不公平がないようにVer2.32頒布先には部品配布済

現状とこの先の予定

D級ヘッドホンアンプの基板およびケースセット*2が好評なようでうれしい限りです。異様なまでの電池も持ちと、アナログとはまた違った音質が面白いなと思っています。ヘッドホンとの相性によって音が変わりやすいのが唯一難点ですけどね(苦笑)

何度か予告してましたが、D級の終段をMOS駆動するシンプルじゃないヘッドホンアンプも数回の試作*3を経てだいたい動いています。ただこれは基板がないと製作が難しい(あっても難しいかも)ことと、回路規模が大きいなどの問題が……。それとまだ最後の調整ができていないで放置中です。

*2 : こちらで基板を設計し提供しております。某所で基板だけ手に入れた方もいらっしゃると思いますが、HA10miniケースと完全互換ですのでそちらをお持ちの方は入れ替えてみてください。

*3 : 回路の性質上、毎回基板起こしていたので試作費だけでものすごいことに……

アイデア構想中

  • MSP430マイコンを使ったオーディオ出力MOSリレー回路。パワーon遅延、出力オフセット保護、電源off監視。ディスクリートで組むと大変ですが、マイコンを使うと超小型にできてしまうという。
  • 電圧反転DCDC回路。広い入力電圧対応の正負電源DCDC回路。電流レンジで悩み中なのと需要があるのかどうか。(作ってくれとは言われたんですが(苦笑))

どれになるかはわかりませんが、年末までに何か新しい回路を発表できたらなと思っています。

2012/08/19(日)こて先交換

メインで使うハンダごでのコテ先が崩壊してたので交換しました。

kotesaki_01.jpg

25Wハンダゴテにつけて、DIP品からSSOPまでほとんど何でもこれで付けて居るのですが、交換したらハンダ付けしやすいのはもちろん、熱伝導もよくなりました。90円しかしないならもっと早くから交換すればよかった。

ヤスリ等でこて先を削ってハンダを垂らしてコーティングって作業を定期的にやっていたのですけど、ここまでボロボロだとたかが知れてるというか……。今回は、こて先のネジ切りが崩壊してこてに固定できなくなったので買い換えましたが、今度からはもっと早く変えます(汗)

その他のハンダゴテ

DFNなどの面実装品や、SSOPなどを多量にハンダ付けする場合(キットとか)は、CXR-41PX-60RT-5Kというナナメでかつ平型のコテ先を付けて作業しています。

kote_PX-60RT-5K.jpg
kote_cxr-31.jpg

DFNはそもそも平型以外でハンダ付けするのは至難の業ですし、SSOP28などは1本1本ハンダ付けすると日が暮れてしまいますので、ハンダを流し込んで余計なハンダをコテ先の表面張力で吸い取るようにしてハンダ付けします。


もう1本はKS-40Rという一般用40Wハンダゴテです。コネクタなどの大きな部品をたくさん付けるとき*1や、部品をたくさん外すとき(特に熱が逃げやすい場所で外すとき)、熱量の大きい部品を付けるときなどに使用します。

こちらのこて先は削れて悲惨なことになってたので交換しようと思ったら、こて先を固定するネジが崩壊してネジ頭だけ取れてしまったので、今度新品を購入してきます(苦笑)

*1 : たくさんでなければ最初のハンダごてで済ませてしまう

戯言

少し前にこのブログの古い記事読み返してたらもっとくだらないことで更新してたなーと思って、ちょっとした出来事の記事です。いつの間に「技術的にまとまった内容」じゃないと更新するのはマズいかと勝手に思い込んでたんだろうか(苦笑)

2012/08/12(日)標準XOとTCXOの音質を比較してみる

※新しい記事:ジッターの基礎(XOとTCXOとMEMSを聴き比べ)


Low Jitter XOとTCXOの音質を比べてみるの続編です。

比較条件

同一回路構成でPCM2704DACを2台製作して再生音に違いがないことを確認したあと、発振器のみをXOに入れ替えました。

  • TXCO FOX924B 12MHz / ±2.5ppm / 6mA
  • XO 636シリーズ(L3C012M00000) 12MHz / ±50ppm / 7mA

この2つはほぼピン互換です。低ジッタXOのときと違い、消費電流も似通っていますので、全く同一の回路でテストすることができました。

結果

TCXO搭載のほうが再生音が明瞭。XOの場合、比較すると音が少しがさついてます。

考察

試すまで差は出ないのではないかと思っていたのですが、ハッキリと言わないまでもそれなりに差の出る結果となりました。

TXCOの温度に対する周波数安定度(ppm)はジッターに何ら関係ないのですが、周波数安定度を高めるための回路が結果としてジッターを低減していたり、TCXOとして使用するための水晶自体の差か何か(素人発想です)が、ジッター低減に貢献してるのではないかと感じました。


次があるとすれば、低ジッタを目指した水晶発振回路を自作して比較したいところです。

2012/08/04(土)レーザープリンタを分解した - LBP3310

Linuxで使用するのに苦労したLBP3310ですが、購入時のトナーがついに切れたので、リサイクルトナーに入れ替えました(Linuxでの使用で嫌な思いをしたから純正トナーは買いたくない)。*1

LBP_00.jpg

かすれてる……。トナー不具合かと思い、リサイクルトナーを交換しても同じ症状。購入時から、純正トナーでも真冬になるとトナーが定着不良を起こすすばらしい出来だったのですが、これを考えるとどうも相性問題っぽい。

【仮説】 プリンタのちょっとした不良 + 互換トナーの非互換性 = 半面かすれ

トナーユニットじゃなければ、もう定着ローラーしかないなと思ってプリンタを分解しました。

*1 : 今は64bitドライバが頒布されています。それでもCAPTなLBPプリンタとCUPSとの相性は悪いと思う。

LBP3310の分解

LBP_01.jpg
LBP_02.jpg

分解の仕方ですが、ネジを2個外してまず側面パネルを外します。ツメ式になっているので、マークのあるところにマイナスドライバーなどを入れて側面パネルを外します。続いてネジを取って背面パネルを外します。これで上面パネルも外れるようになりますが、定着ローラーをいじるだけなら背面パネルを外せば十分です。

LBP_03.jpg

定着ローラー部分を分解するときはちょっとミスして部品を破壊してしまいました(プラスチックなので、ハンダごてで溶接して復旧)。正しい分解方法は、

  1. 電線(ケーブル)を外しつつ、ネジを外して、黒いパネルを右にずらし外す(写真で宙に浮いてるやつ)
  2. 定着部右側(側面ではない)のネジを外し、ツメのひっかけを外す。
  3. ローラー金属シャフトのギアを外して(ツメ式)から、右を外して引き抜く。
  4. さらに分解するときは、左右の緑のフックをロック側(上側)に。

定着ローラー自体を外すことはできませんでした。写真の状態が限界。たぶん上から本格的に分解しないと無理そう。

失踪したバネ

定着ローラー付近に用紙つまり検出用のギミックがあるのですが、そこに使用されているバネを間違って紛失してまいました。*2

LBP_04.jpg

しょうがないのでジャンパー線をドライバーとかに巻きつけて作りました。もう少し細いジャンパー線がよかったのですが、なかったので少し太めです。でも役目は果たしました。軸よりも少し大きく作るのがポイントなんですね。

それにしてもバネがこんな簡単に作れるとは思わなかった。*3

*2 : 外した時に見た記憶がないのですが、元に戻した時にバネがないとどうやってもギミックが成立しない。

*3 : 色々な修理でバネが故障すると大抵諦めてました。もっとよく諦めるのは駆動系のゴム輪ですね(汗)

組立

そんなこんなで組立にものすごい時間を費やしましたが、なんとか組み立てて印刷してみると、リサイクルトナーでも綺麗に出てきました。定着ローラー付近の用紙ガイドパネルのツメが1ヶ所外れていたのでそれを戻したので回復したのか、レーザーユニットを乾拭きしたのが効いたのか、たまたまでまた再発するのかは不明ですけど(苦笑)


ちなみに最初の印刷物の上に置かれた部品は破壊したものの一部です(苦笑)。本当はこれは10cmぐらいの軸棒が付いてます。なくても動作に問題はないものだったのと、修復では強度的に問題ありそうだったのでこのままにしました。

参考 2012/09/22

余談

PCパーツが余ってるので欲しい人にあげます。先着1名。コメントしてから送り先をメールしてください。送料着払い。miyaさんに差し上げました。

cle266.jpg

電源とノイズのお話

はてブ数 2012/07/25電子読み物

※本稿はC81でのstrvさんのサークル同人誌への寄稿原稿を元に書き起こしました。

寄稿原稿のpdf版 : strv-c81-nabe.pdf


C80の寄稿もお願いされたのですが暇はあってもネタがなくて挫折しました。C82は特に依頼されてなかったりというnabeです。

今回は電源とノイズのお話。間に合わないと思っていたデジタルオシロが無事届いたので少し頑張りました。普段何気なく使っている電源ですが実際の動作はどうなっているんでしょうか。スイッチング回路がよくて3端子レギュレーターが良いという話は聞いてるけど実際どこまで違うのか? そんな話を少し調べてみました。

なお、回路の基礎知識は下記URLを参考にしてください。

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