2007/03/17(土)YST-M40の感想

使用感と感想

YST-M40を700円で入手して、早速改造F通スピーカーと置換してみました。

  • 低音はサイズから考えられないほど非常によく出るようになった
  • 高音は若干落ち、中高域の明瞭さが減った。電流出力の高音再生能力は驚異的なので比べること自体ナンセンス。通常レベルで考えればよくでている。
  • 2wayスピーカーなので定位は悪くなった(音の存在する位置がはっきりしなくなった)。

という感じです。このYAMAHAのYST-M40はサイズからすればよく出来たスピーカーであると思います。思うのですが……あぁーなんというか2wayの谷が……。低音も中高音も遜色なく出てるのですが、そのウーハーとスコーカーの間に谷がある。

F特的に凹んでいるのかどうかまでは測定してみないとわかりませんが*1、低音部と中高音で別種の音がしてるのが気になって仕方ない。たしかに低音がでているのですが、それが中高音からシームレスに出てるというよりは、中高音とは別の音として低音が出ているという感じで、2つに音成分に分離して聞こえてしまう

2wayの弊害……かと思ってたんですが、YSTはフルレンジでしたので(汗)、ヤマハ独特のアクティブサーボの弊害なんじゃないかと思います。

*1 : F特的にもへこんでるような気がする

結論としては

F通に戻そうかなぁ……。たしかに200Hz以下はスパっと切れるような(低音が出ない)ひどい特性ですが、中高域の音の明瞭さとは捨てがたい。あとYST-M40の1つの音が2つに聞こえるのは違和感がどうしても。

ショトキーバリアダイオード(SBD)で音は変わるか?

はてブ数 2006/11/05電子::アンプ

ACアダプタ電源の改造

現在調整中の新たに作ったディスクリート電流帰還(電流駆動)アンプ。電源に10.5V 600mAなんていうしょぼいACアダプタを使ってます*1。他になかったんでたまたまこれを使ってるんですが、ふとみるとアダプタが普通のネジ止めタイプでして分解できる。内部の整流ブリッジをSBD(ショットキーバリアダイオード*2)に変更して、ついでに電解コンも手元に余ってたMUSE FG 1000uFに変更してみました。

このアンプの電源部分は、ACアダプタ電源を10Ω+1000uFのOSコンで平滑して、12V3端子レギュレーター経由でMUSE KZ 1000uFという構成。徹底的に平滑してレギュレーターかましてますから、そんなんダイオード変更したぐらいで大して音なんて変わらないよな……と思ってました。

結論から言うと「何これ!? 無茶苦茶音が綺麗じゃん!」。音のクリアさというかなめらかさというか到底同じアンプとは思えません。音のSNが異様なほど向上したという感じです。コンデンサ交換は経験上あまりSNとは関係ないので、SBDの恩恵のようです。正直ここまで音が変わるとは思ってませんでした。

他の要因もあるかもしれないと、試しにTA2020の電源として使ってみたのですが、これまた音が変化。ただでさえ綺麗(クリア)なTA2020の音がより一層クリアになりました。これはすごい効果です。電源の重要性、分かっていたくせに正直侮ってました。すごすぎます。

注意

通常の整流ダイオード(電圧降下0.7V前後)をSBD(電圧降下0.3V前後)に変更することで、電圧降下が少なくなり約1Vほど電源電圧が上昇します。

参考

*1 : 使用時出力電圧14V前後

*2 : 通常のダイオードに比べ整流時にノイズが少ないと言われている

2006/10/12(木)PCスピーカー(電流出力アンプ)の調整

この前の続き。中音がうるさいきで、中にフェルト吸音材を入れてみました。音がかなりクリアになりました。つまり中音の厚みが減ったので若干ドンシャリ気味。これ以上電圧帰還率を上げられないので、後日、さらに小さい電流帰還抵抗(0.2Ω or 0.22Ω)を買ってきて調整します。

ついでにF特を取ってみました。

ftsu_pc_speaker_curamp_fft.gif

箱が箱だから仕方ないですけど、下が思ったほど出てないですね。聴覚上は上も下もあまり不足なくて出てるんですけど(100Hzから下のベースの音などは別として)、こんなもんでしょう。周波数特性的にはあまり褒められませんけど、音はいいですよ音は。

調整後 2006/10/23

0.20Ωに変更してみました。中域に厚みが出てきまして、かなり良くなりました。しかしこれはもうすごすぎます。なにがすごいかって(作って)音を聴いてくれとしか言いようがないのですが、音の立ち上がりというものがここまで聴覚上の差として現れるとは思いませんでした。音を再生しておいて、あまりに自然な鳴り方にびっくりするんですよ。「えっこれ、本当にスピーカーから鳴ってるの?」って。自然に音が広がってユニットの存在を忘れさせるんです。

部屋にはSunsui D907 Limitedもありますし、(それと比べると)スピーカーボックスの大きさからして100Hz以下の低音だけはどうにも出ませんが*1、ドラムやピアノのアタック音の自然さや高域のなんとも言えない伸びは帯域500kHzを持つサンスイアンプをもってしてもあと一歩敵いません。コンデンサエージングも進んだのか非常にクリアな音で、電源は1アンペアも取れないようなACアダプタなのにも関わらず駆動力に全く不足を感じません。

コンデンサこそ音響用ですが、抵抗やボリュームは音響用でない安物でこの状態ですからね。ディスクリート電流出力アンプ、ますます楽しみです。

*1 : アンプのせいででないのではなく、F通の箱をそのまま使っているから出ないだけ

2006/10/09(月)いい音って??

音の要素

例えばそこにスピーカーとアンプがあったとして。なにが一番重要なんだろう。

よくスピーカーやアンプの性能で出てくるF特(周波数特性)というのは周波数ごとの音の強さ(音量)を表したもので、たしかにフラットであるに越したことはないんだけど、それだけに捕らわれると音の本質を見失ってしまいます。F特というのは(回路系でいうところの)定常状態の特性しか表していません。

まず重要なものとして位相というものがあります。簡単に言えば音がなってから左右の耳に到達するまでの時間差のことです。これについては周波数特性表で表せます。これがずれていると、音の定位というものが定まらなくなります。生録が一番分かりやすいのですが、ボーカルがぴったり中央にこなければ狂っています。2way、3wayではクロスオーバー付近で大幅に位相が狂うので、どうしても不利になります*1

そして大切なのが、音の立ち上がりと立ち下がりのようです。これは回路系でいうところの過渡応答に相当するのですが、この辺の鈍さは音の臨場感(生っぽさ)に関係あるような気がします。電流出力方式が絶対的に有利なところですね。*2

例えば、録音したヴォーカルやピアノ、オーケストラが、あたかもそこで鳴っているように聞こえたら、多少F特なりが悪かろうとそれがいいように思うんですよね。しかし、最近よく思うのですがピアノの音をリアルにならすのって並大抵のことではないようです。

仮説

スピーカーって楽器だよなぁーと思うんですよね。だから押さえつけて演奏させるよりは、箱をまるでノドのように鳴らしてあげる方がいいんじゃないかと。

*1 : バスレフ等は低音しか出さないので(低音しかださなければ)、多少遅れますが中域ほど位相は関係なくなります。例えば300Hzならば、1波形が1m以上あるわけで相対的に位相の影響をうけにくい。

*2 : あとはよく言われるトランジスタ(アンプ)の歪み。これは鬼門です。負帰還(NFB)をかければみかけの歪み特性はいくらでも改善するのですが……、どうもそういうものではなように思います。A級アンプとB級アンプの越えられない壁はこの歪みなのかも。

2006/10/08(日)スピーカーの調整

リプトン vs ガラスウール

この前いじったダブルバスレフスピーカーを再度調整してました。吸音材としてさらにリプトンを2つ追加したのですが、高域が死んだように感じたので(背圧増加?)今度は抜いてみたり、スピーカーと反対の面にガラスウールを再度詰めてみたりと色々。

一日がかりでいじってましたが、難しいです。とりあえずわかったこととしては、スピーカーユニットから直線と反射を繰り返して再度ユニットに戻るルートがあると反射音が出てしまうようでした。グラスウールは吸音すがある程度は反射してまいます*1。反射面を無効化する吸音材よりも、反射路遮断してしまうリプトンテトラパックの方が優秀でした*2。あと吸音材入れると低音の量感も減ります。

*1 : 厚みにもよる

*2 : ただテトラパックでは完全に反射路を遮断しきれない

PCスピーカーその後

……ボリューム崩壊のため死亡。参った(この辺じゃ2連ボリュームなんて手に入らないし……