2010/06/12(土)タクトスイッチを分解してみた

某所にて「タクトスイッチはどうしてカチカチ音がするのか」という話があって、気になったので分解してみました。

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エネループは大きさ比較用。わん曲した金属板をペコペコさせるタイプの接点でした。この金属板がペコペコするときの音がカチカチときこえるというわけです。

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たまに接点動作がおかしくなるキーボード(苦笑)の接点がこのタイプでした*1。金属板が曲がった状態(中央部が薄く伸びた状態)で癖がついているので、水平になることなく「凹」か「凸」のどちらかになります。

フィルムが実は重要で、ゴミとか入ったり湿気で接点が腐食することを防いでいます。

*1 : この接点のプラスチックの土台や基板が腐食して押しっぱなしになるというじゃじゃ馬キーボード。

2010/04/30(金)電子機器の設計についての聞いた話

とある電子部品メーカーにつとめる友人から聞いた話。

大手のメーカーとかでもその部品の使い方がよくわかってないんだそうな。仕様・周辺温度とかだけ気にして、内部の仕組みとかをしらないからおかしな設計をしてしまう。

仮にモーターだとすれば、モーターに定型の駆動回路(MOSスイッチ等々)を付け加えたやつをがつんとくっつけてあとは知らない。回路設計を終えると、実装設計はノータッチ。実装のとこを考えて回路が設計されてないから熱設計や設計面積などで問題が出るけど、そういうところまで気にしてない。モーターをそんな位置形で固定するなよという失敗をする。

アマチュアの工作は回路を設計して、基板に実装して、ケースに入れるところまで考えて作るモノだけど、プロの世界ではそこが細分化されているため回路設計・実装・ケーシングを別々の人が担当して、それぞれ自分のところしか知らないからどうしょうもないって話でした。*1


物作りの現場で大域的な見方をする人が少ないって話は以前から聞いてましたけど、国内大手メーカーとかでもそういう現象起こってるらしい……。

なんだかなあ。

*1 : 古い技術者はそういうところを知っているのだけど、最近は若いエンジニアとかはそこまで気を配ってくれないんだって。