2026/01/16(金)JLCPCBを使ってみた(Elecrowとの比較)

ずっとElecrow専門でしたが、最近Elecrowの製造が遅めなので、試しにJLCPCBを使ってみました。

製造ルール抜粋

項目ElecrowJLCPCB
最小パターン幅0.15mm0.10mm / 2oz:0.16mm
最小パターン間隔0.15mm0.10mm / 2oz:0.16mm
最小パッド間隔0.15mm0.10mm
最小シルク高さ0.8mm1.0mm
最小シルク線幅0.15mm*10.15mm
最小ホール経0.3mm0.3mm*2
最小ランド経0.45mm0.4mm
外形線との間隔0.7mm*30.20mm

製造能力は概ねJLCPCBのほうが高いけども、どっちでも一般用途には十分。

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D級ヘッドホンアンプ Ver.2.3 / pwm-hpa2.3

2025/06/15(日)ヘッドホンアンプ用バッファ回路の検証

オペアンプ+バッファのHPA回路にて、全体の仕組みを変えずにバッファ回路だけ変更してどれが一番良いか検証してみよう! という企画です。

バイアス回路はどれがいい?

ebuf-bias-test.png

3つとも同じようなバッファ回路になっていますが、バイアス電流の仕組みが少し異なっています。

  • 左上は、薄膜抵抗によるバイアス回路。
  • 右上は、CRDによる定電流バイアス回路。
  • 左下は、カレントミラー回路による定電流バイアス回路。

さて、この3つを音が良い順に並べるとどうなるでしょうか? 予想するのも楽しいと思うので、X(Twitter)でアンケートをしてみました。

  • 一番良いの投票数:カレントミラー > CRD > 薄膜抵抗
  • 一番悪いの投票数:CRD=薄膜抵抗 > カレントミラー

みんなすごいなー。結論として音が良い順に並べると以下のようになります。

カレントミラー > 薄膜抵抗 >> CRD

ただの主観ですが、結構はっきり違います。

なぜそうなるのか?(考察)

昔はよく使っていたCRDですが、ここ何年かは全く使わなくなっていました。あるとき、実験として抵抗に置き換えてみたらめちゃくちゃ音が良くなったんです。

CRDのほうが回路として安定するし(オプアンプから見た負荷も軽いし)、取り出せる振幅も大きくなるにもかかわらず、音は薄膜抵抗のほうが良かった。抵抗ぐらいシンプルなほうが良いのかなと漠然と思っていたのですが、カレントミラー回路の音が良いことから原因が推測できます。

おそらく上の回路ではCRDの定電流源としての安定性が良くないことが原因です。今回使用したCRDを安定動作させるためには、両端に8~10Vぐらいかけてあげる必要があります。実際10mAのCRDを使って6.2mAしか流れてないわけで、規定の飽和動作をしていません。飽和状態で使用しないと、(オペアンプの)出力電圧によってバイアス電流が非線形に変動してしまいます。*1

そんなわけでここ何年か抵抗を使用してきたのですが、一応カレントミラー回路も検証したほうがよいよね? とも思っていました。放置された理由はカレントミラー回路を組み込むのが面倒なのと「回路的には超安定するけど、多分抵抗より音悪いんだよな……」という予想(苦笑)

検証したら、これまた明らかにカレントミラー回路のほうが音が良かったです。この回路だと(オペアンプから見たとき)理想定電流源に近いんですよね。つまりオペアンプ対して抵抗よりも負荷が軽くなることが大きな要因だと思われます。

勘の良い人なら正解するのは簡単

基本的に「バイアス電流が多いほうが音が良い」のですから、その知識があれば簡単に並べ替えできます。

なぜなら「それ単にバイアス電流が増えただけでしょ?」というツッコミをされないように(実験時にその要因を排除できるように)、回路の電流値を設定してあるからです。

*1 : とはいえ、飽和状態で使ったときに、他の方式と比較して優位かどうかは不明です。

バッファ回路のコンデンサどっちがいい?

ebuf-cap-test.png

左右の回路、どっちが音が良いと思いますか?

アンケートでは、およそ「左が良い:右が良い=2:1」という投票結果でした。

聴き比べた感想は、やや左が良いかな(大きな差はなさそう)。

回路を普通に考えてみる

まず普通に回路を考察してみます。C1に位置するコンデンサですが、これは経験上容量が大きいほど音が良くなることが分かっています。

右回路の中点と出力の接続を一度無視すると、単純に左から右の回路になった場合、C1に相当するコンデンサ容量が半分になっいます(コンデンサの合成容量)。

もうひとつ、X(Twitter)で指摘していた人が居てさすがと思ったのですが、右の回路は高周波特性が悪化します。オペアンプの高周波出力がC2/C3コンデンサを突き抜けて出力(負荷)に接続されているためです。

ebuf-cap-test-spectrum.png

2つとも音が悪くなる要因として考えられます。

経過とか

どちらにもC1の820uFを付けた状態で、C2, C3に100uFを追加したとき追加したとき明らかに良くなったので、それならばってことで上の比較回路を考えてみたのですが、実際作ったら微妙な感じ。

もう少し回路を工夫して検証してみても良いかもだけど、820uF×3(C1-C3)してもC1単独より悪いっぽいからダメかも。

まとめ

  • 思いつきを検証するのは大事。
  • 追試しまくるので時間がかかって大変(コンデンサのエージングも必要ですし……)。
  • 意外と思ったとおりの結果にはならない。

ところで全部正解した人は居ましたか?

2025/05/15(木)DACのLPFにフェライトビーズを使ってみる

ヘッドホンアンプ回路をいじっているときに、ふと思い立って、DAC(PCM2702DAC魔改造品)のLPFを変更してみました。

作ったのはこんな回路

pcm2702-ex_lpf.png

なんとなく「LPFは抵抗とコンデンサのみで構成する」ってイメージがあると思うんですが、ヘッドホンアンプでは出力フェライトビーズ(orコイル)が驚異的な性能と音質を実現している*1ので、別にフィルタに使ってもよくない?と。

PCM2702のDAC出力段も、LPFも結局オペアンプ回路なので、どちらもフェライトビーズにより負荷を軽くしてあげたことで、結構音質が良くなりました。

ついでにシングルオペアンプ比較

pcm2702-ex.jpg

載せ替えた直後と時間たった後で音が変わるので、30分ぐらい鳴らした後で比較しました。

本当は回路調整とオペアンプ変更は同時にテストすべきだとは思いますが、時間がかかりすぎてやってられないため*2、適当なオペアンプにて回路を最適化したあとでオペアンプ選択しました。

LT1028ACN系
定番の低ノイズオペアンプ。仕様書にある通り、入力抵抗の関係からLT1001ACNが一番よかった。
LT6018
比較的新しい低ノイズ高音質オペアンプ。比べた中でも頭1つぐらい抜けてよい。1pin=Vee、8pin=Vcc接続が必要。THD+N -115dB。
LME49990
往年の(製造終了している)低歪み、低ノイズオペアンプ。すっきりとした音で比較基準としてちょうどよさそう。THD+N -140dB。
AD8671
アナデバの石って使う人あんまりいないけど、結構良いの多いですよ。
OPA627A
昔の高級オペアンプ。試す前は「今更だろう」と思いましたが、さすがに音は良かった。THD+N -130dB(グラフより)。
OPA211
低ノイズのペアンプ。OPA627のほうが良いかな。THD+N -136dB。
OPA828
低ノイズ、JFET入力オペアンプ。結構よかった。THD+N -130dB。
OPA1611
SoundPlusシリーズのオペアンプ*3。今回の中では一番良かった。THD+N -136dB。
補足
THD+Nは1kHz、Gain=+1の記載があれば抜粋。負荷や信号の大きさはまちまち。

ここに書いたやつは基本的にどれも良かったです。回路等によって最適は変わるという前提のもと、この中で特に印象深かったのは、LT6018、OPA828、OPA1611の3つで、そこまで差はないかなという感じです。

*2 : オペアンプだけの比較でも2日ぐらいかかってますので……。

*3 : SoundPlusシリーズは1回路はこれしか持ってないない。

まとめ

未だにPCM2702をメインで使ってるのもアレな感じはしますが、その辺のスペックだけ384kHz/32bit DACよりは音も良いから困りもので……。

過去の魔改造+今回のLPF変更でPCM2704 Ver.2よりは多少良くなりましたが、msBerryDACには明らかに劣ります。msBerryDACなんて化け物DACを1万円以下で頒布した奴は、ほんと狂ってると思う。

ハイレゾDAC作りたいなあ。

2024/10/17(木)Logicool F310の不具合を分解して修理する

Logicool(海外だとLogitech)のゲームパッドF310(リンクはF310r)を分解しました。

不具合の詳細

  • USBポートにつなぎっぱなしにする。
  • PCの電源を完全にオフにしてから、PCを起動するとゲームパッドとして認識するものの、一切の入力を受け付けない
    • BIOS等で電源断時のUSB給電が on になっているとこの不具合は発生しない。
  • 起動中にUSBに指したり、指し直したりすれば問題ない。

電源やマザーボードとの相性、差し込むポートの影響が大きそうです。

分解と修理

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普通のネジなので簡単に分解できます。メインプロセッサはCY7C64315(or CY7C64316)のようです。

f310_03.jpg

  • 電源コンデンサの容量を増やす →効果なし
  • 遅延リセット用コンデンサの追加 →やや効果あり
  • 電源ラインの0ΩをSBDに置き換え →効果大

これでもごく稀に認識しないことがあるので、電源コンデンサを増量してあげました。

  • (ダイオード後の)コンデンサを2.2uF→10uF

コントローラーは難しい

以前書いた通りPlayStation 2のコントローラーが手に馴染んで好きなのですが、もう安価に手に入らない*1のと、Xinput非対応だと何かと不便なので置き換えてみました。

*1 : この前ハードオフで1100円だった。昔は300円だったのに……。