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2010/05/01(土)2.4V→12V LT1308 ヘッドホンアンプ用昇圧回路
単3電池2本(特にニッケル水素)から12Vの電圧を得たいと要望があったので、色々無理はあるのですがLT1308でDCDCを作りました。
回路図
2010/07/09回路図、解説を更新
出力電圧 = 1.22V + R1/R2*1.22V
部品表
部品番号 | 部品 | 解説 |
---|---|---|
U1 | LT1308B | 昇圧DCDCコンバータ。 |
L1 | パワーコイル。10uH | 2Aぐらい流せるもの。 |
L2 | パワーコイル。47uH | 2Aぐらい流せるもの。 |
D1 | SBD。耐圧20V以上。 | SBDならなんでも。 |
C1,C3,C5 | 16V以上100uF電解コンデンサ | 低ESR推奨。 |
C2,C4 | 積セラ10uF | ICになるべく近づけて実装 |
C6 | 積セラ1uF | フィルムコンでも可 |
C6 | フィルムコンデンサ1uF | 省略しても良い。積セラ不可。 |
C7 | 積セラ100pF | - |
R1,R2 | 適時 | - |
R3 | 100kΩ | - |
解説
- 出力電圧は13.2V程度に設定されています。
- コイルはパワーコイルを使用し、直列抵抗値の低いものを選んでください。よくわからなければ1~2A流せるものを選べば良いと思います。
- L2は47~220uH程度で適当で構いません。あまり低いとノイズが除去しきれません。
- C2,C4はなるべくICに近づけて実装。特にC2。
入力側パスコンがとても重要です。できれば、C2に100uF/6.3V/X5Rなどのチップ積セラ(MLCC)を使用してください(100uFを付けるならC1は要らないでしょう)。もしくはC1にOS-CONを使用してICに近づける等。
この辺の配線処理が甘いと出力電圧が安定しませんし出力ノイズも増えます。SOP→DIP変換とか使うべきじゃないし、ICソケットなんてもっての他です。
LT1308とLT1308B
LT1308Bを入手できたので、比較してみました。
DCDC2次側のスイッチングノイズ。
LT1308 | LT1308B |
---|---|
連続スイッチ(バーストモード動作)をするBは綺麗な繰り返し波形になっていますが、LT1308/LT1308Aは電圧の様子をみながらスイッチするためノイズ波形が複雑になっています。上記回路図のとおりきちんとLCフィルタしてるにもかかわらず、聴覚上はっきりとLT1308Bの方がよくなりました。
オーディオ用途にはバーストモードにすべしということが聴覚上確認できてました。予想どおりの結果です。