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2007年04月05日の記事

2007/04/05(木)PL2303X + Linuxで高速通信はできるか

FT232RLはとりあえず諦めて、PL-2303Xのドライバの動作を検討しました。

パッチを当ててインストール

Linuxソースの drivers/usb/serial/pl2303.c がデバイスドライバです。カーネルを再構築するのは大変なので、FT232のデバイスドライバから Makefile と Rules.make を拝借し、適当に書き換えてカーネルモジュールを作り増した。

1Mbpsは対応していませんので、ドライバをごにょごにょと書き換えます。

baud = 0;
switch (cflag & CBAUD) {
	case B0:	baud = 0;	break;
	case B75:	baud = 75;	break;
	case B150:	baud = 150;	break;
	case B300:	baud = 300;	break;
	case B600:	baud = 600;	break;
	case B1200:	baud = 1200;	break;
	case B1800:	baud = 1800;	break;
	case B2400:	baud = 2400;	break;
	case B4800:	baud = 4800;	break;
	case B9600:	baud = 9600;	break;
	case B19200:	baud = 19200;	break;
	case B38400:	baud = 38400;	break;
	case B57600:	baud = 57600;	break;
	case B115200:	baud = 115200;	break;
	case B230400:	baud = 230400;	break;
	case B460800:	baud = 460800;	break;
	default:
		err ("pl2303 driver does not support the baudrate requested (fix it)");
		break;
}
baud = 1000000;
dbg("%s - baud = %d", __FUNCTION__, baud);
if (baud) {
	buf[0] = baud & 0xff;
	buf[1] = (baud >> 8) & 0xff;
	buf[2] = (baud >> 16) & 0xff;
	buf[3] = (baud >> 24) & 0xff;
}
<中略>
i = usb_control_msg (serial->dev, usb_sndctrlpipe (serial->dev, 0),
		     SET_LINE_REQUEST, SET_LINE_REQUEST_TYPE, 
		     0, 0, buf, 7, 100);

ソースをみれば分かりますが、このデバイスはかなり変わっていて、通信速度(Baud rate)を直接デバイスに送る(設定する)仕組みになっています(普通は分周カウンタの値を送る)。

さてこれで通信……としてみたものの、データがすべて化けてしまって全くだめでした。100Kbpsでもダメでした。これは通信速度が合っていないときに起こる症状です。どうやら、うまく分周されていないようなのですが、データシートには 6Mbps まで対応と書かれています。

原因

ここでみつけたPL-2303の資料(PDF)(Xなし)によれば(表3の少し手前)、

The programmable baud rate generator supports baud rates up to 1.2M bps

とのことで、どうやらドライバが PL-2303X に対応しておらず、PL-2303互換デバイスとして使用しているためではないかと思うのですが。つまり、PL-2303Xのデバイスドライバをみつければよいのではないかと……。

訂正。PL-2303X資料(pdf)によれば、高速な baud として設定可能な値は

921600, 1228800, 2457600, 3000000, 6000000

だそうです。微妙に使えない PL-2303X。