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2010/10/18(月)テスター買った
テスター
アナログテスターがほしかったので、CP-7Dってやつ。
手持ちのKIT-7Dより小さくて使いにくかったのでこのままお蔵入りに(苦笑) そもそもKIT-7Dの精度に疑問があったので買ったのですけど、デジタルテスターで測ったら精度に問題がない(勘違い)と分かり、そもそもなんのために買ったのか分からなくなった。
アナログテスターはこの後継のKIT-8Dがおすすめです。自前でハンダ付けする必要はありますけど、安価で性能もまずまず。
アンプ
低電圧でもう少し頑張れないかと思って色々やってまみました。
ダイアモンドバッファとオペアンプの並列バッファ式アンプ*1。高品質な低電圧ヘッドホンアンプ(単3×2本)では低電圧のときSBDで逃して出力範囲を広げていたのですが、
- SBDの電圧降下の分、出力範囲が減る
- SBDの持つ容量でオペアンプの動作が若干不安定になる
という問題があって、どうにかならないものかという試行。動作は問題なく最大振幅も期待通りでしたが、音質はSBD式(現回路)の方がよかったのでボツ(笑)。ちなみに、JP1を外して(SW1はそのまま)ダイアモンドバッファだけで駆動させると、HA10miniのような音がします(苦笑)
出力裸インピーダンスだけを気にしてたけど、NFBと低出力裸インピの両方があってあの音質が実現できるんだなと実感しました。
200万ヒット争奪杯
今回もキリ番企画します。ただしルールがあります。
商品は高音質な バスパワーUSB-DAC の製作 (PCM2702)(Ver1)のフルチューン版。TCXOは載せてませんし最強「PCM2702 USB-DAC」の製作 / PCM2702-v2にこそ音質では負けますが、当時よりは相当に高音質です。
- 200万ヒット以上の値で200万にもっとも近い一人にプレゼント。
- 1,999,900~1,999,999ヒットを踏んだ人の応募は無効。*2
- ヒットを踏んだその画面から、そのままこの記事に移動しコメントで応募すること。
- コメントをするとき、踏んだ番号、メールアドレスをメール欄に書くこと*3。このとき焦らなくても大丈夫です。ゆっくり間違えのないように書いてください。
- 受け取ったものをヤフオクに出したり転売したりしないこと。
- 受け取ったあとに音質について感想を教えてください(笑)*4
ルールを1つでも守らなかった応募は無効とします。
気が向いたら惜しかったで賞(期待禁止(笑))も用意しますので、思い思いに200万争奪敗戦コメントはどうぞ。
2010/08/01(日)基板届いた
何日か前にP板から基板が届いたので、土日で色々実装してました。
DCDC
左はLT1308でエネループ2本から27Vを生成してます。出力コンはKZH35V47uF*1ちょっと電圧落ちてまして完全な安定動作ではないのですが、ヘッドホンアンプ鳴らしてます。
右は4~5Vぐらいから±12Vの電圧を生成するLT3582のボード。LT3582ってQFN16なのでハンダ付けが大変でした。いくつか破壊して(笑)付けてるうちに慣れてきましたけど。これでもヘッドホンアンプ鳴らしてみました。
高い電圧って結構面白いですね。今までの回路は通常5Vぐらいまでで、最大でも12V(±6V)の回路しか電圧用しかなかったのでダイアモンドバッファの定数を変えて高めの電圧用を作りました。それでも1815/1015がアッチッチになってますが(汗)*2
ただ難点があって、電圧高くなると電源on時のポップノイズが耳に痛い。出力リレーが必要だなあ。
何か
ベタのパターンミスがあって3箇所もカットしたり色々大変ですが、なんとか組みあがって音が出ました。結構あれこれ頑張ったものの旧回路のフルチューンと同程度の音しか出ない(苦笑)
ZLDO1117を使ってみたのですが、完動させるにはドロップ電圧がかなり高い必要があって、(経験上)結構過酷な条件でも仕事するNJM2391DL1のほうがよかった。*3
もうちょっと色々してみるけど多分PCM2702チップの限界だと思います。PCM2704で音質のいいDACよりはたしかに少しいい音ですけど、コストパフォーマンス考えたら全然割に合ってない。多分PCM1795あたりをデータシート通りの回路図で動かした方がよっぽどいい音するんじゃないだろうか……。
やっぱりPCM1795でDAC作りたい。
PCM2704 → SRC4392(SPDIF/I2C変換, Up-sampling) → PCM1795
という手はなくはないのですが、構成的に微妙……。
TiがUSB Audio 2.0のコントローラーICでも作ってくれればいいいのですが、そもそもUSB2.0 Hi-Speedのモジュールを持ってる様子がないから期待薄。
TE7030Lは守秘契約とか購入数とか色々面倒らしい噂を聴いたので、VT1730に期待したいけどこっちも厳しそうですね(苦笑)*4
委託とか
DCDC基板とか色々増えてきたので専用ページ作りました。
2010/07/06(火)LT3080(SOT-223/TO-220)の出力ノイズ検証
LT3080EST(SOT-223面実装品)を使用して小型レギュレータボードを作りました。
回路と外見
部品番号 | 概要 | 型番 |
---|---|---|
U1 | LT3080 3端子Reg | LT3080EST(SOT-223) |
C1 | 10uF 16V X5R/2012 | GRM21BR61C106KE15L |
C2 | 1uF 16V X5X/1608 | EMK107BJ105KA |
C3 | 1uF 16V Filmcon/3225 | ECP-U1C105MA5 |
R1/R2 | 任意 | DIP穴。1608チップorDIP抵抗 |
- 出力電圧は「(R1+R2)/100k」になります。330kΩなら3.3V出力で、1MΩなら10V出力のレギュレータになる計算です。
- C2に1uFが付いているため、電圧が安定するまで数秒程度かかります。
- C3にPanasonicのECPU(フィルムコンデンサ)1uFを使用しています。このまま音響機器に繋ぐ場合への配慮です。*1
ただデータシートの要求値は2.2uFであるのでリード線などで延長せず、このままジャンパ等で実装して電解コンデンサなどへ供給してあげる必要があります。*2
このボードから3本のジャンパを出せばそのまま(固定電圧)3端子レギュレータ代わりに使用することも可能です。
LT3080の特徴と性能
- 100mAのロードで80dBを超える驚異のリップル除去率(出力コンデンサ2.2uF時)を誇るリニアレギュレータで、100kHzにおいても50dBを超えます。
- VCONTROLから供給される定電流源を使用し、抵抗で出力転圧を設定します。
- 出力電圧よりも1.2V以上高い電圧をVCONTROLに供給する必要があります。(単電源使用では)低ドロップではありません。*3
C2の重要性
データシートみるとコンデンサC2として最大1uFのコンデンサを付けることができると書かれています。実際このコンデンサがどのような役割をしているか、実験してみました。
- 入力電圧8V(直流安定化電源/トランス式)
- 出力電圧5V
- 出力電流約100mA(47Ω抵抗を接続)
C2なし | C2=100pF | C2=1000pF |
---|---|---|
C2=0.01uF | C2=0.1uF | C2=1uF |
C2がないとき発振しているのは出力容量が1uFと既定値より少ないからです。出力コンを足してあげると改善します。
100pFから順に見ていくと徐々に出力ノイズが減っているのがよくわかります。しかし0.01uF程度までは、高周波ノイズが消えるものの商用電源ノイズ(50Hz)が大きく残っています。このノイズがほとんど見えなくなるのは1uFのコンデンサを付けたときだけです。このことからLT3080は外来ノイズをとても拾いやすいということがわかります。
SETピンは電流源であり、理想電流源のインピーダンスは無限大なので、結果的にそこに繋がる抵抗値のインピーダンスだけを持つことになります。抵抗値は5V=500k、12V=1.2Mとなりますから当然のように外来ノイズを拾いやすくなります。C2に1000pF以下をつけた状態で手を近づけると盛大にノイズを拾いますし、SETピン電圧をオシロで観測すると面白いように商用電源ノイズを拾う様子が観察できます。
ガードパターン等でもある程度対策はできるとは思いますが、ICを覆うようなシールドをしない限り根本的な解決にはなりそうもありません。シールドなしにトランスと一緒の筐体に収めるのは問題のようにすら感じるのですが……。
別にLT3080に限った話ではありませんが、ハイインピーダンスラインのノイズの拾いやすさと、ケースアースの重要性を感じさせる結果となりました。
TO-220品(LT3080ET)での追試
秋月に置いているTO-220パッケージで同じことを検証しました。
条件を同じにするため背面に全く同じチップコンデンサを実装し、C2については1000pFのときのみ確認しました。
- 入力電圧8V(直流安定化電源/トランス式)
- 出力電圧5V
- 出力電流約100mA(47Ω抵抗を接続)
- C2=1000pF
ベストな位置 | 最悪な位置 | 簡易シールド | 製作した基板 |
---|---|---|---|
SOT-223よりも明らかに悪いという完全に予想通りの結果になりました*4。向きによってノイズの拾い方が盛大に変わります。最悪のときは30mVppを超えるノイズが発生します。同じ時に同じ条件でSOT-223基板でも確認しましたがこのような向きによる変化は起きませんし、ノイズレベルも以前の測定と同じでした。
通常電源として使用するもっと多くの出力コンデンサが付いた状態なら問題がないか確かめるため、KZE 6.3V 1000uFを追加してみてもノイズレベルは変わらず。*5
簡易的なシールド(MX2-8-10で上下から蓋)をしてようやく写真3枚目のレベル。これを見る限りトランスと一緒のケースに(シールドせずに)入れることなど考えられないでしょう。
音質比較
NJM7805(入出力にOS-CON 100uF)と聞き比べてみました。LT3080が優れてるという結果があればよかったのですが、直流安定化電源から給電したことと、リード線で配線したことが災いしてかどうか、聴覚上もオシロで見る出力波形もほとんんど差がないという結果に(苦笑)
結論
LT3080はCset(C2)なしで使用することなど考えられません*6。ましてTO-220を使用するのは自殺行為に近いと言えるでしょう。
LT3080は音が良いとか言ってる人たちはCsetちゃんと付けてるのかな……。トランスと一緒の箱に入れてる人たちはシールドしてるのかな……。
LT3080の定電流源機能は無視して、SETピンに基準電圧を外部から与えてあげるのが正しい使い方のような気がします……。
頒布
ビスパさんに委託しています。LT3080ETが秋月で250円だし、性能は記事に書いたとおりだしで、果たして買いたい人がいるのかは謎だけど*7、基板つくちゃったので(汗)
2010/07/03(土)色々作ってます
LT3080
調べてみたら多少わかったことがあったので、そのうち記事にします。このICみんなちゃんと使いこなせてるんでしょうか? それとも自分が下手なだけか(汗)
何かのキット
一部で高いという話があるようですが、とりあえず当面どうしょうもありません(苦笑)
ケースと基板が一番高いんだよなあ。現状部品代の回収すらしてませんので、もうちょっと数セーブしておけばよかったと後悔しています。*1
アンケート
PCM2702(とっくの昔に新規設計非推奨IC)の要望が大きいので再度設計しているのですが、HPAを内蔵してほしいという意見があるようです。
それをすると基板サイズが大きくなる可能性があるのですが、どっちの方がお好みなんでしょう?
PCM2702の値段みるとあがってますねえ。流通も限られるしキットにはならない可能性もあります。ご了解ください。