ダイアモンドバッファの設計とトランジスタの熱暴走
アンプを作っていて出力段にごく普通のダイアモンドバッファ回路を作ったところ熱暴走してしまいました。どうして熱暴走は起こるのでしょうか?
ダイアモンドバッファの回路定数はどのように決めたら良いのでしょうか?
単純な回路なのに、ネットでなかなか見当たらないので。
いわゆる非安定マルチバイブレータなので、周波数安定度もへったくれもありません。Rを可変抵抗にすると、適当に発振周波数を調整できます。
発振周波数の目安 = 1/(C*R)
例えば、1000pF、1kΩだと、
発振周波数の目安 = 1/(1000E-12*1E3) = 1MHz
ぐらい。超いい加減な発振器なので、この辺の値は適当です(でもちゃんと調整だけすれば、そこそこ安定します)。
そして書いた後に見つける(汗)
PCM2901*1(PCM2904/PCM2906の仲間)でDACを作ってます。(DAC完成しました)
きっかけは、ONKYO の SE-U55SX を改造していたときで、VLSC回路は複雑すぎてそれにより恩恵よりも、回路が複雑になることによる劣化の方が激しいのではないかと思いまして。思ったら確認するのがエンジニアたるもの。TIのUSB-DACシリーズ(USB-DACチップ)を使ってシンプルな回路を組めばSE-U55SXぐらいの音は出るのではないかと。*2
DC直結DACでバスパワー駆動。コンデンサは奢ってますが、抵抗はいわゆる1円抵抗です。あとフィルムコンデンサがちょうど良い容量がなくて、なんだか分からないものつかってます。あとステレオミニに直接ヘッドホンを挿しても使えたりします。*3
一度プリント基板に味をしめると、いちいち汎用基板で作るのは面倒くさいです。でもやっぱプリント基板はまだまだ高い。
オーバーサンプリング(デルタシグマ)DACの扱いにくさを身をもって実感。このチップはおそらく8倍のオーバーサンプリングだと思うのですが、44kHz*16=704kHz。20kHzで減衰せずに、1MHz付近(700kHz)にあるノイズを減衰させることがいかに大変かよく分かりました。オシロの波形をみれば分かりますが、オーバーサンプリングノイズの太い筋が出てます。
いわゆるCRフィルタ(1次フィルタ)は-6dB/oct(-20dB/deg)にしかなりません。ですから、1MHzでノイズを-40dB減衰させるためには、10kHzから減衰させなければならない。次数を増やせば減衰曲線を急坂にできますが、今度は位相特性が1kHz付近から狂い波形が歪んでしまう。*4
最初は1次フィルタ1つで済ませていたのですが、音の歪みが酷く*51次フィルタを2つに変更しました。理想的には20kHz以上のどんな信号が入っていようと(再生音には)全く関係はないのですが、現実には高周波ノイズは、オペアンプやRC素子の非線形歪みによって混変調されて音質を(著しく)劣化させます。ですから、可能な限り取り除かねばなりません。
高周波ノイズを完全に除去しようとするとフィルタにより再生音を直接劣化させ、高周波ノイズを除去しないと混変調歪みによって再生音を劣化させる。
ノンオーバーサンプリングDACの方が音が良いという話がありますが、こうやって波形をみていると「あり得る話だな」と実感できます。高域ノイズはオーバーサンプリングの宿命のようなものです。
フィルタ処理の結果、オシロで明らかに混変調された信号を見ると気分よくないですよ。この辺、同じ8倍オーバーサンプリングでも、違うDACだともう少し綺麗に(ホワイトに)出るのかもしれませんね。
まだ回路調整中ですが、現在のところの音質。
SE-U55SX(ノーマル) < 製作中USB-DAC < Prodigy 192VE改 < SE-U55SX改
もっともノーマル状態の SE-U55SX の音なんてろくに覚えてないので*6、その辺は曖昧ですけど。
製作中DACに比べ、192VE、SE-U55SXがあっさりした音なので、その分クリアにきこえますから、順位付けは難しいところです。SE-U55SX改よりは下ですけど。
USB-DACは出力レベルが低いのと抵抗に起因する歪み感がやや辛いところですが、SE-U55SXもそんなに良い抵抗使っているようでもないですし、192VEに至ってはおそらく普通のチップ抵抗ですから
PCM2901 < PCM1796
なんじゃないかと思います。素材(DAC)の差はやはり越えられないのか。もう少し回路を詰めてから、抵抗を取り替えてみる予定。PCM2702も購入済なので、こちらが本命になるのかな*7。同じ回路で比べてみたいところです。
100時間以上通電させコンデンサを回復させて、回路を手直しして電源ノイズを軽減したところ
SE-U55SX(ノーマル) < Prodigy 192VE改 < 製作中USB-DAC < SE-U55SX(改)
になりました。聞き比べると、192VEの抵抗か電源ノイズによる音質劣化(歪み感)が気になります(何度も言いますが、LPFは1円抵抗です)。
さらにノイズ対策をした上でSE-U55SX(改)と比べてみましたが、SE-U55SX(改)の方が音の広がりやクリアさで1枚上手。USB-DACはLPFの抵抗による歪み感が気になります。抵抗を交換したら同等か越えるぐらいになるでしょうか。素性(DAC)の差が大きい模様。
SE-U55SX(改)と比べなければかなり良い音なのに。SE-U55SX(改)はコンデンサ載せ替えただけでDAC回路はほぼいじってないので*8、設計者の思想通りに作るとかなり良いのですね(笑)。ただし、ノーマル状態(改造前)はお話になりませんが(汗)
PCM1704のUSB-DACを作りたくなった。
アンプを作っていて出力段にごく普通のダイアモンドバッファ回路を作ったところ熱暴走してしまいました。どうして熱暴走は起こるのでしょうか?
ダイアモンドバッファの回路定数はどのように決めたら良いのでしょうか?
この前C73で展示したとき「ミニデテントよりも東京光音の2CP601の方が音いいですよ」と聞いて、この前都内出たときに三栄電波で買ってきました(無論10kA*1)。早速、実験用基板に差してみました。
ミニデテントよりも小型でボリュームのすべりがいいです。カーボンではなく導電性プラスチックなのだとか。劣化しにくい(?)とかあるようです。約1800円。*2
感心の音はというと、たしかにミニデテントより良い音です。広がりがよく音の明瞭さが上になります。比較するとミニデテントの方が、若干音がかすれるような印象ですね。
ただミニデテントは決して悪いものではないので、音質に対する寄与率を考えると難しいです。入力抵抗による影響と同じか小さい程度と考えてください。*3
コンデンサ違ったり、出力抵抗付いてなかったりしますが、音の差はないです。出力抵抗付けないのは回路の安定性からオススメしません。*4
人の物の修理。ものは大切にね、ってことで。
PSコントローラーの左側アナログスティックが固着してしまったそうです。ネトゲのやりすぎで。故障したコントローラーがあるとのことで2個1で修理。
取り外したところ。2個1ですので簡単な作業です。聞くと押しボタンまでアナログになっているそうで、すごいなーという感じでした。
こっちはPC用スピーカー。LEDか光らない、たまにブチっていうという症状。あけてみたところLEDはたしかに壊れてる(非常にめずらしい)けども、他は正常。(LED以外)どこも壊れてません。せっかくなので音出しもしましたが(以下激しく略*1
結論、アホみたいに電気食うマシンを使っているせい(+GeForce8600GT)。エアコンのスイッチがオンになったとき蛍光灯が一瞬暗くなるのと同じ原理です。PC○台と同じマルチコンセント(マルチタップ)につないでるせいでしょうね。
仕方がないので電解コンデンサを5倍ぐらいに増やしましたが、コンセントつなぐ場所変えましょう。むしろ報酬にそのマシンをくれれば万事ok!(ぇー)