2006/06/28(水)アンプ修理
エミッタフォロアはなぜ発振するか?
Zobelネットワークを外してエミッタフォロア発振を招き、終段トランジスタを焼いたわけですが、あちこち学んだことを、実体験と合うように少し整理しておこうとおもいます。
エミッタフォロアは、ベース-コレクタ間の電源の線路L、トランジスタのベースエミッタ間容量Cbe、トランジスタのコレクタエミッタ間容量Coeによりコルピッツ発振回路となります……という説明をよくみかけるのですがいやそれ絶対おかしい。もしそれでコルピッツ型発振回路と見るならエミッタフォロアでなくても発振するはずです。
ネットを検索してもほとんど情報がなく、とりあえす確からしいことをまとめると。
- 負荷としてコンデンサのみを付けたとき発振しやすい
- その対策として負荷と直列に抵抗を挟むと発振しにくくなる
- ベースに入力抵抗を付けると発振しにくくなる
- コレクタとGND間にパスコンを入れると発振しにくくなる
- エミッタフォロアとして使用するトランジスタがのFtが数十MHz帯まで伸びてなければ発振しにくい
- Zobelネットワーク(スナバ)を入れることで安定しやすくなる
- (今回の経験として)スナバをはずしたのみでは回路は安定していたが*1、スピーカー負荷を繋ぐと発振した。
とりあえず
エミッタ抵抗は写真のとおり、たまたまあった0.51Ω+1Ωで代用しました。無誘導抵抗じゃないからおもいっきりLがあると思うけど……。写真下の壊れた無誘導セメント抵抗ですが、下に9Nとか書いてありますよ……。これ多分、中の巻き線に使ってる銅線の純度ですよね……。9N=純度99.9999999%……とことん金のかかってるアンプですなぁ。どうしよう、そんな高級品飛ばしちゃったよ(涙)
とりあえず、これ以上バラしておくとまたどこが壊れるか分からないので(違)またいつ冒険心に火が点くか分からないので組み上げて封印しました。今回作業して、不足した部品を買いだしたころ(7月末を予定)また分解してみます。というわけで、いったん終了。